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2008年12月08日

●改正労働法 もっと根本的な議論を

改正労働基準法が成立して、来年4月から残業代の割増率が現行の「25%以上」から、月に60時間を超える分について「50%以上」に引き上げられることになりました。今のままだと人件費が増えてしまうようなルールを作ることによって、長時間労働の実態を企業に改善させるのが目的です。が、これでほんとに時短が進むのでしょうか?

残業代の対象者は、裁量労働が適用される管理職以外の人達などです。この人達だけにこれまで以上の給与(残業代)を支払うと、給与カーブがおかしくなります(差が縮まる・逆転する)から管理職からは不満が上がります。だからと言って、いまどき全体の水準をあげる訳にはいかないので、結論的にはこれまで以上の残業代を払おうということにはなりません。でも早く帰らせたら仕事が進まない。結局は、残っていても早く帰ったことにするか、家に持って帰ってもやらせるか、ということになります。つまり、今と同じ。

そもそも、「働いた時間分は支払え」という仕組み(法律)では、長い時間働いた方が多く給与をもらえることになります。ということは、働くほうは早く帰ったら損(給与が減る)なのですから、会社が労働時間を短縮させるのはもともと難しいのです。国は企業に「働いた時間分払え」かつ「早く帰らせろ」と言っている訳ですが、これは最初から矛盾をはらんでいるわけです。

この改定は、結果的には誰にもメリットがない。働くほうから見れば「報酬に対する納得感」が大事であって、もはや「働いた時間分もらった」ことが最重要なのではありません。だから、同じ価値の役割や仕事には同じ対価を支払う、時間でなくて成果・能力・仕事ぶりで支払うという二つの考え方を法律に反映した上で、時間をかけて浸透させていくしか根本的な解決策はないように思います。具体的には、同一労働同一賃金とホワイトカラーエグゼンプションを、もう一度議論することがスタートです。

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