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2008年09月30日

●企業理念(経営理念)の目的

「企業理念」に関する相談が増えてきていることを実感しますが、話を伺っていますとやや流行というか目的の曖昧な感は否めません。顧客からの見え方や採用上の理由で格好よくしたい、2~3行では物足りないのでもう少し書き加えたい、クレドなどの形にしたいのでそれ用に作りたい、とか、今これと言って理念のようなものがないので、やはりマズイかなというものまで、色々とあります。

企業理念とは本来、こういった広告目的レベルの話ではありません。
一つには、企業として達成すべき目的を掲げることにより、事業・投資・人材・統治など戦略の内容や遂行を一貫性あるものにすること。戦略に対する責任を負う経営陣が、個々の目前の些事に振り回されることなく、大きな目的に向かって一体となるべき理由・根拠と言えます。

二つ目は、社会的な存在意義や商品に対する想い、顧客への姿勢を掲げることにより、そこで働く人達や組織の精神的な支えとなること。提供する商品やサービスの価値を自発的に認め、自分たちが取り組んでいることが重要であると感じることは、様々な場面で現場を勇気付けることができます。

三つ目は、経営者(経営層)の人生観・歴史観・ビジネスポリシーを掲げることにより、そこで働く人達に軸や視点・スタンスが生まれること。様々な物事に対する見方や取り組み姿勢がふらふらせず定まっている状態は、個々の行動を力強いものにするだけでなく、成長にとっても不可欠です。

四つ目は、価値あることや大切にしたいことを掲げることにより、顧客対応や業務遂行、働き方における判断基準が分かりやすくなること。数値目標やルールやマニュアルで頭が一杯になり思考停止状態で仕事に取り組むのではなく、頭を使って価値あることを創り出し、選択していくことを要望することにつながります。

五つ目は、行動・言動の規範や指針を掲げることにより、あるべき人物像や求めるビジネスパーソン像が明確になること。人事制度や処遇ポリシーや評価の仕組みを新たに考えるのではなく、行動規範や指針と関連する形で検討することも大切になります。

企業理念を構築する際には、このような目的を持ち、さらに目的を果たすために必要な作製プロセスを踏んだ上で工夫を凝らした浸透策を実行することが重要です。

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この記事へのコメント
いつも川口さんのブログで勉強させていただいております。

うちの東京でのライバル会社も、
「クレドが経営のすべてだ!」と言わんばかりに
流行に乗せた営業戦略をとっているようです。

対内・対外ともに目的をしっかり持った
飾りではない重みのある理念を川口さんの手で
浸透させていただければと思います。
Posted by 人材コンサル若手 at 2008年10月14日 00:48
コメントありがとうございます。
お互いに、本質を追究し続けていきましょう。
Posted by 川口です at 2008年10月16日 21:09
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